今日は平たく言うと、ピラティスとは何か?というお話です。
時々、スタジオに向かう地下鉄の中で、ポッドキャストを聴いています。

秋の初め頃だったかな、大御所インストラクターたちが対話する、ピラティス関連の老舗ポッドキャストを聴いていたら、タイトルにあるこのフレーズが耳に入ってきました。
“Bad Pilates is better than no Pilates.”
意味は、「“イマイチなピラティス”でも、やらないよりはマシ」。
確か、大御所たちは「それよね!」みたいな感じで、はしゃぎながら言っていた一方、私は初めて聞いたので、え??と、一瞬止まってしまったのですが。
少し考えてみると、これは、ピラティスの核心をついている言葉なんだな、とじわじわと納得感がやってきました。
私は時々、運動をやらないよりはやった方が良い、という言い方をします。「ピラティスは週に1回でも効果ありますか?」と聞いていただいた時とか、「たまにXXXの運動をしているのですが、それよりピラティスの方が良いですか?」と聞いていただいた時とか。
でも、この表現はそれともちょっと違っています。
なぜか。
それは、ピラティスというものが、そもそもシステム化されているものだから、です。
ピラティスには、オリジナルのエクササイズがあり、マシンがあり、それらをどのくらい、どのような組み合わせで行うかについて、一定のガイダンスが存在しています。(*お客様に合わせて、その「先」へ行くのがインストラクターの仕事ですが、基本となる型がある、という意味です)。
このピラティスのシステムに沿ってエクササイズを行っている限りは、インストラクターの実力に関わらず、ある程度の成果が出るようになっているのです。
ピラティスは、このシステムがあったから、それを伝えることで時代を超えて残ってきた、とも言えるかもしれません。
日々努力しているインストラクターとしてはある意味では無念な事実😅😆。でも、誤解を恐れずに言うと、それくらいピラティスというもの自体が良くできている、と言うことでもあります。
長年ピラティスを教えてきた、インストラクター代表でもあるような大御所の方々は、そのことを思い知っているのだと思います。そんな人たちがあえて逆説的にこのフレーズを言うのが面白く、妙な納得感が生まれてしまったのです。
インストラクターとしての矜持と嘆息が入り混じっていて、妙に心に残りました。
でも、もう少しだけ言うと。
ピラティスがピラティスである理由=このシステムを学び、理解した上で教えられているものを「ピラティス」と呼べたらいいなと思っています。
そしてこのシステムは、そんなに簡単には理解しきれないものゆえ、インストラクターたちは日々頭を抱えながら、研鑽を積んでいるわけで、私も同じく頑張って、セッションが「イマイチ」にならないように進んでいきます。はい。

改めて、ピラティスとはなんぞや、というところも考えさせられたポッドキャストでした。やっぱり大御所は偉大です💐
このポッドキャストのエピソードをお聞きになりたい方はこちら:
Darian Goldが長年続けているポッドキャストAll Things Pilates with Darien Goldの、2024年8月13日の回です。インタビューのお相手は、NYブルックリンにスタジオを持つマスター・インストラクター ブロッサム・クロフォード(Blossom Crawford)。Pilates nerdsには面白いポッドキャストだと思いますので、ご興味がある方はぜひお聴きになってみてください。(*画像にもリンクを貼りました)
ニューヨークでピラティスを🗽
http://www.typilatesnyc.com
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