先日、スタジオに行く前にデリに立ち寄った時のこと。デリまたはボデガというのは、日本で言うとコンビニに当たる役割を果たしているところですが、大抵は個人経営のお店です。
私はそんなデリの安くて「普通」のコーヒーが案外好きで、スタジオ前後によく立ち寄ります。
この日は現金の持ち合わせがなくて、カードでも良い?と聞いたら、5ドル以上ならOKとの返事。2.5ドルのナッツを持っていき、これとコーヒーで5ドル請求してと言ったところ。
それなら4ドルでもいいよ、というので、いや、5ドルにしてくれて構わないって、と店員さんと問答していたら。
横から店長のおじちゃんが、多分1.5ドルくらい?するお菓子をポイっと袋に放り込んで、ニヤッと笑ってくれた。
買おうと思ったものではないけど、多分、私が若干得している、という結末。
細かいことを書きましたが、こういう、お店の人とのやり取りが、ニューヨークではよくあります。
小さいお店とか、菓子パンも売っているコーヒースタンドとか、現金が少し足りない時に正直に言うと、いいよ別に、また来てね、みたいなこと。常連かどうかとか関係なく、細かいお金、ましてやセント単位は気にしないし、何よりもお互い様、という雰囲気。
小さい街で出会いそうなご近所の親切に出会う感覚があるのです。
ニューヨークは見知らぬ人が集まる街だからこそ、見知らぬ人の温かさに助けられることも多々あるのかな。
当たり前な共通項が少ないからこそ、1人の人間として良いところをしっかりお互い出していき、受け留めていく作業をみんなが意図してやっているような気もする。
みんな元は、どこかの小さな街から来ているわけだしね。
殺伐とした大都市で、居心地が良いのは、そういうところなのかなと思う。
自分もそんな街の前向きなピースの1つでありたいなと、また思わされた出来事でした。
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